入れ歯を使用している方には、入れ歯洗浄剤でのお手入れが必要だと言えます。入れ歯洗浄剤についてご説明します。
入れ歯洗浄剤は必要?
ただ、入れ歯洗浄剤で常にお手入れが必要か疑問に思い、入れ歯を歯ブラシで磨き、水で汚れを流せば十分と判断される患者様はおられます。
オーラルケア分野における世界最大級のメーカーで、イギリスが本社のグラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン(GSK CHJ)があります。知らないと思われるかもしれませんが、ポリデントを販売しているメーカーというと一般的でしょう。
この会社が2014年に調査をしたところ、70%近くの部分入れ歯使用者は、入れ歯洗浄剤を使用していないという事実が判明しました。当然ながら、総入れ歯の使用者は入れ歯洗浄剤を使用している率が高いですが、部分入れ歯使用者の洗浄剤使用率の低さに驚いたそうです。
部分入れ歯を支える歯(支台歯)は、何も支えていない歯より歯垢が1.5倍以上たまりやすく、虫歯リスクや歯周病リスクを高めますし、支台歯としての負担が重いので、抜歯リスクも高まります。
つまり、総入れ歯はもちろん、部分入れ歯でも、きちんとしたお手入れを行うべきです。歯垢が入れ歯の内側に付着して落ちなければ、口臭のもとにもなります。
入れ歯洗浄剤とは
入れ歯洗浄剤としてイメージをしやすいのは、ミントなどが配合された錠剤でしょう。CMなどでよく見かけます。1錠を40度程度のぬるま湯(熱湯は不可)を入れたコップに入れて、入れ歯全体をその中に最短5分、最長1晩漬けておきます。その後入れ歯を水でしっかりとすすぎ、洗浄液はすぐに捨てます。
錠剤タイプ以外にも、スプレータイプで吹き付けるだけというタイプがあります。ぬるま湯を用意する手間が省けます。その他に超音波洗浄器もあります。ただ、これらはいずれも家だから行えるお手入れです。
外出時に食事をすることがあるでしょう。食後に入れ歯を洗いたいが、トイレの鏡前に他の人がいると、入れ歯を外すことが躊躇われる状況です。
そのような時に役立つものが入れ歯洗浄シートです。これを使用すると個室で外し、ウェットシートで入れ歯を包み、汚れをふき取ります。すすぐ必要がありませんから、そのまま入れ歯を装着するのみです。地震や台風などの災害時で水が出ないという場合にも、入れ歯を綺麗にできます。
入れ歯洗浄剤の必要性に関するQ&A
入れ歯洗浄剤は、入れ歯の汚れや歯垢を除去し、口臭を防ぐために必要です。適切なお手入れを行うことで、虫歯リスクや歯周病リスク、抜歯リスクも低減します。
錠剤タイプの洗浄剤の場合、40度程度のぬるま湯に入れて入れ歯全体を最短5分から最長1晩漬けます。その後、洗浄液を捨てて水で入れ歯をすすぎます。
錠剤タイプ、スプレータイプ、入れ歯洗浄シートなど、用途や状況に応じて選べる種類の洗浄剤が存在します。また、超音波洗浄器も一部の人々に使用されます。
まとめ
残存歯を大切にするためにも、入れ歯を清潔に保つことは必要です。シーンに合った入れ歯洗浄剤を使用し、口腔内のリスクを軽減しましょう。