子供の歯をきれいに並べてガタガタさせないためには、顎を適切な大きさに成長させることが重要なポイントになります。子供の顎の成長についてご説明します。
目次
子供の顎が小さい場合の歯並びへの影響
子供の顎が小さい場合、歯並びやお口の機能にどのような影響が出るのでしょうか。
1. ガタガタの歯列(叢生)
子供の顎が小さいと新しく生えてくる永久歯のための十分なスペースがありません。そこに歯が生えて来ると、歯が部分的に重なって生えたり歯列がガタガタになって叢生と呼ばれる不正咬合になります。
2. 噛み合わせの問題
子供の顎が小さいと上顎と下顎の噛み合わせが悪くなる場合があります。その結果、開咬や下顎前突になる可能性があります。
3. 発音と噛む力への影響
歯並びが悪いと、子供が食べ物を噛む力や滑らかな発音をすることに影響を与える可能性があります。
子供の顎を育てるのは刺激と重力
骨が成長するのは、重力や力による刺激が必要ですが、骨を成長させるためにはその他に栄養と睡眠も大切です。
赤ちゃんが成長していくためには、睡眠や栄養をたっぷりとることが大事ですが、運動による刺激を与えることも必要です。
歯並びを決めるのは顎の大きさ
歯並びは、歯がきれいに並ぶだけの顎の大きさが十分にあるかどうかで決まります。一般的に顎が大きいと、歯が並ぶためのスペースが十分にあるので、歯並びが良くなります。
顎の大きさとは前後左右にバランスよく歯列弓が発達することで、そのバランスが整うとお顔が立体的になります。上顎骨の成長がしっかりしていると、彫りの深い顔になります。
生まれたときから歯並びの土台作り
歯並びの土台作りは赤ちゃんの頃から始まります。口の機能をしっかりと使うことで、きれいな歯並びになるための土台は自然に出来ていきます。
現代の子供たちは顎が小さいので歯がきれいに並びきらず、ガタガタになっている子が多いです。
赤ちゃんの時に歯の土台作りをしっかりと行っていれば、顎が大きく育ち、歯並びがガタガタにならずに済みます。
赤ちゃんの顎は哺乳の際の刺激で育つ
赤ちゃんの上顎に刺激を与えるのは哺乳で、哺乳による物理的な運動刺激が、歯が生える前に顎を成長させて大きさを整える準備になります。
哺乳の時にお口の周りの筋肉が伸び縮みすることで、骨もしっかり発達していきます。
赤ちゃんは1日に何度も授乳が必要です。そのたびに上顎の骨が自然に成長していき、3歳頃になると理想的な歯列になっていきます。
子供の歯並びの土台の顎の骨を育てよう
歯並びの土台とは、歯が生えている歯槽骨(顎骨)のことです。歯槽骨と歯は、歯根膜というクッションのような組織で繋がっています。
歯は1本ずつ顎の骨の中に埋まっていますので、顎の骨の大きさが小さいと、後から生えてくる歯が並ぶ為のスペースが足りなくなってしまいます。
歯が並ぶスペースが足りなくなると、歯が押し合いをして歯列から飛び出る歯が出てきてしまい、結果としてガタガタの歯並びになってしまいます。
永久歯の数は32本あり、歯の大きさも大体決まっています。歯列から外れたところに歯が生えてくる場合は、大抵顎が小さくて永久歯が混みあった状態で生えており、収まりがつかなくなって歯並びが悪くなっています。
子供の顎の大きさと歯並びの関係に関するQ&A
子供の歯並びが悪くなる主な原因は、子供の顎が小さく十分に成長していないということです。顎の骨の成長が不十分だと、歯が適切なスペースに収まらず、歯列が乱れてしまいます。
子供の顎の成長は刺激と重力によって促されます。また、栄養と睡眠も骨の成長に影響を与える要因です。
歯並びは顎の大きさに影響されます。顎が大きいと、歯が十分なスペースで並びやすくなります。バランスの取れた歯列弓の発達が立体的な顔を作ります。しかし顎の過発達によって骨格性の出っ歯や受け口になる場合もあります。
まとめ
歯がきれいに並んで生えてくるためには、顎を大きく成長させることが大切ですが、顎が大きければ良いというものでもありません。顎が大きすぎる場合も歯並びの崩れの原因になります。
永久歯が生えてくるときの歯並びを自然にきれいにするには、小さい頃からの顎の成長が大きなポイントとなります。乳歯が生えてから永久歯にすべて生え変わる迄の間は、子供の顎の成長に気をつけることが重要です。