虫歯治療で銀歯を入れたら、それからお口の中で金属の味を感じるようになったという方はおられませんか?これはガルバニック電流が流れたせいで起こった現象です。
目次
金属の味がしたのは、口内でガルバニック電流が流れたから
お口の中で金属が反応してガルバニック電流が流れると、詰め物・被せ物の金属がイオン化して溶け出します。それで金属の味がするのです。
お口の中に金属が溶け出すということは、唾液によって体内に金属が取り込まれ、金属アレルギーのリスクが高まります。また、ガルバニック電流の影響で、一般的に不定愁訴と呼ばれる不眠、頭痛、肩こりなどを引き起こしている可能性もあります。
もし、金属の詰め物・被せ物のある方で、金属の味がするなどの違和感を感じる場合は、一度歯科医院にご相談ください。
ガルバニック電流(ガルバニー電流)とは?
歯に詰めたり被せたりする異なった種類の金属同士が直接接触したり、唾液によって接触したりすることで微弱な電流が生じることがあります。これをガルバニック電流(ガルバニー電流)といいます。
唾液の酸性度が高いと、金属は溶けやすく、電流も大きくなります。ガルバニック電流が流れるのは、イオン化傾向の差によって起こります。電池と同じ仕組みになります。
どんな時にガルバニック電流が流れるの?
お口の中の詰め物や被せ物によってガルバニック電流が流れる例は、以下のようなものです。
- 上顎と下顎で異なる種類の金属を詰めた。噛むとそれらが接触して違和感や痛みを感じる。
- 新しく金属の被せ物をつけてから金属の味がする。
- 隣り合った2本の歯に違う種類の金属の被せ物を被せたところ、不快感を感じるようになった。
金属の詰め物・被せ物を入れていない場合はこのようなことは起こりません。
ガルバニック電流が流れないようにしたい場合はどうすれば?
ガルバニック電流は、歯に金属の詰め物や被せ物をした直後によく起こります。しばらくすると症状は軽くなるため、特に対策する必要はありません。
しかし、どうしても金属の味などの症状が気になる方は、詰め物や被せ物をセラミックやレジンなどの非金属に変えるメタルフリーの治療を受けるのが良いでしょう。
メタルフリー治療とは?
詰め物、被せ物に金属を使わないのがメタルフリー治療です。
銀歯は保険診療で良く使われますが、金属の経年劣化や、表面に歯垢がつきやすい、歯と金属の隙間から虫歯菌が内部に入り込みやすい、金属イオンが流出して金属アレルギーが起こる可能性がある、銀色で目立つなど、様々なデメリットがあります。
メタルフリー治療は、目立たない白い素材を使いますので目立ちませんし、金属アレルギーが起こる心配がありません。
銀歯を入れたら金属の味を感じるに関するQ&A
メタルフリー治療は、金属を使用せずに詰め物や被せ物を行う治療法です。金属アレルギーのリスクが低く、見た目にも自然な仕上がりが期待できます。
銀歯は保険診療でよく使用されますが、金属の経年劣化や虫歯のリスクなどが存在します。一方、メタルフリー治療は白い素材を使用するため目立たず、金属アレルギーの心配も少ないです。
まとめ
お口の中の金属の詰め物・被せ物によって起こるガルバニック電流についてご説明しました。これから虫歯治療を受ける方や、既に銀歯を入れておられて白い素材に変えたいと思っておられる方には、お口や全身の健康の為に、メタルフリーでの治療をおすすめします。