
「インプラントにしたいけど…腫れるのが怖いな。」
そんな不安を抱えていませんか?
「仕事を休めないし、人前に出ることが多いから、顔が腫れるのは困る。」 「痛みも不安だけど、見た目が変わるのがイヤ…。」
こうした悩み、実は多くの方が抱えています。
もしかしたら、ネットで「インプラント 腫れ」と検索して、怖い体験談を見つけてしまい、余計に不安になっているかもしれませんね。
でも、大丈夫です。
確かに、インプラント治療では「腫れ」が起こることがあります。
しかし、その原因やメカニズムを知り、適切な対策を取れば、腫れを最小限に抑えることが可能です。
「実際、どのくらい腫れるの?」
「腫れを早く引かせる方法ってある?」
そんな疑問にお答えしながら、安心して治療を受けるためのポイントをお伝えします。
目次
インプラント治療とは?

インプラント治療は、虫歯等で歯を失った時に失った歯を補うための一つの方法です。この治療法では、チタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込んで歯根の代わりにし、人工歯根の上にはセラミック等で作られた上部構造(被せ物)を装着します。
インプラントは自然な歯に近い見た目と機能をもつため、失った歯の代わりの治療として効果があります。
メリット
- 見た目が天然歯とそっくり・・インプラントは上部構造をセラミックで作製することで天然歯とほぼ同じように見え、周囲の歯と調和します。
- 噛む力が強い・・人工歯根が骨に固定されるため、入れ歯やブリッジよりも噛む力が強くなります。
- 健康な歯を守る・・インプラントは自立しており他の歯による支えを必要としないため、隣接する健康な歯を傷めません。
これらのメリットにより、インプラントは機能的にも審美的にも優れた選択肢とされます。しかし、外科手術が必要なので、治療後には腫れや痛みが伴うことがあります。
インプラント治療で腫れるのはなぜ?
インプラント治療後の腫れは 体の正常な回復反応 です。手術による刺激を受けた組織が、炎症反応を起こし、血液やリンパ液が集まることで腫れが生じます。
特に腫れやすいのは、以下のような場合です。
特に腫れやすいのは、以下のような場合です。
骨移植を行った場合(骨を補填する処置をすると腫れが出やすい)
切開範囲が広い場合(歯ぐきを大きく開くと腫れの可能性が高まる)
体質や免疫力の影響(腫れやすい体質の人もいる)
つまり、腫れは 「異常なこと」ではなく、むしろ「自然な回復のプロセス」 なのです。
どのくらい腫れるの?(期間・程度の目安)
「どのくらい腫れるのか?」というのは、多くの方が気になるポイントですよね。
腫れの経過は 次のようなパターン が一般的です。
2日目~3日目:腫れのピーク。顔が膨らんだように感じることも
4日目~1週間:徐々に腫れが引き始める
1週間後~10日後:ほぼ元の状態に戻る
通常の腫れは 1週間程度で落ち着く ことが多いですが、以下のような場合は 歯科医院に相談しましょう。
腫れがどんどん悪化する → 組織の回復が遅れている可能性
腫れを軽減するための対策(ご自身でが実践できるポイント)
「腫れるのは仕方ない」と言われても、できるだけ軽減したいですよね?
実は、術後のケア次第で 腫れを最小限に抑えることが可能 なのです!
術後すぐにできること
氷や保冷剤をタオルに包み、15分冷やして→15分休む を繰り返しましょう。
冷やしすぎると血行が悪くなり、回復が遅れるので注意!
枕を2つ重ねるなどして 頭の位置を高くすると、腫れが軽減 されます。
血流が良くなると腫れが悪化する可能性があるため、手術後1~2日は 安静 に。
食事のポイント
刺激の強い食べ物は避ける(辛いもの、熱すぎるもの、硬いもの)
アルコール・タバコは厳禁!(傷の治りを妨げるため)
インプラント治療における腫れは、手術に伴う自然な歯茎の反応の一つです。顎の骨に穴を開け、インプラントを挿入する過程で組織が損傷し、その結果として腫れが生じます。しかし、この腫れは一時的なもので、適切なケアを行うことで軽減が可能です。
手術のプロセスにおける腫れのメカニズム
手術による身体の免疫・防御反応としての腫れ
インプラントを埋入するためには、歯茎を切開してから顎の骨に穴を開ける必要があります。歯茎の腫れは主に歯茎の切開後に組織が炎症を起こすことで切開部分を再生しようとする働きによります。
インプラントの埋入による腫れは通常、2~3日でおさまることが多く、身体への負担は、健康な歯を抜歯した時と同じ程度です。
骨が足りない場合はGBRなどの増骨の処置を行いますが、増骨を伴う場合は通常のインプラント埋入のみの手術よりも腫れやすく、腫れも大きくなります。腫れは1週間~10日程度で引くことが多いです。
また、インプラントの埋入本数が多い場合も、1本の場合と比べると腫れが大きく、長引く傾向があります。
細菌感染による腫れ
患者さんが自宅に戻られた後に、インプラント手術の傷口から細菌が入り込んでしまうこともあります。感染の疑いがある場合は、すぐに歯科医院に連絡して適切な治療を受けましょう。
手術後には、痛み止めと抗生物質のお薬をお出しします。感染を起こさないためには、処方された抗生物質を指示通りに服用しましょう。抗生物質は手術部位が細菌に感染するのを防ぎ、回復につなげてくれます。
オーバーヒートによる腫れ
顎骨にインプラントを埋め込む時には専用のドリルを使います。ドリルの使い方によっては、穴をあけた骨の部分にオーバーヒートと呼ばれる火傷の症状が発生することがあります。
腫れを軽減するための直後のケア
インプラント手術後の腫れを軽減させるための適切なケアをご紹介します。
1. 冷却する
- 冷たいパックを当てる・・手術後の最初の24時間は、患部に氷嚢やタオルにくるんだ保冷剤を頬側から当てて冷やします。20分間適用し、40分間休むというサイクルを繰り返すことで、腫れを軽減できます。
2. 圧迫する
- 圧迫バンドの使用・・特定のケースでは、腫れを抑えるために圧迫バンドを使用することが推奨されます。
3. お薬を服用する
- 抗炎症薬・・医師の指示に従い、処方された抗炎症薬を服用することで、腫れや痛みを軽減します。
4. 血流を活性化させる行動は控える
- 激しい運動は控える、入浴を控え、シャワーにするなど、血流を過度に活性化させないように安静に過ごします。
5. 喫煙を控える
- タバコがインプラント与える様々な悪影響には、インプラントが骨に定着しにくかったり、感染症のリスクを高める、傷の治りを遅くするなどがあります。インプラントの術前術後は禁煙することをおすすめします。
6. 飲酒を控える
- 術後1週間程度はアルコールの摂取を控えましょう。アルコールは血流を良くし、患部の出血や腫れを起こしやすく、傷の治癒を長引かせる可能性があります。
インプラントによる腫れを長期的に管理するには?
インプラント治療後の腫れを効果的に管理するためには、長期的な戦略も重要です。生活習慣の調整や定期的なフォローアップがキーとなります。
食生活の調整
・柔らかい食事を心がける・・手術後数日間は、柔らかい食事を心がけ、食べ物が患部に当たらないように食べることで、患部への負担を減らします。
定期的なメンテナンス
・メンテナンス・・手術後は定期的に歯科医師によるチェックを受けることが重要です。これにより、予期しない問題を早期に発見し、適切に対処することができます。
まとめ
インプラント治療の手術に伴う腫れは避けられない部分です。しかし、手術による腫れは一時的なものであり、以上のような適切な対処によって軽減できます。事前に十分な情報を得て、準備を整えることが安心につながります。