歯と口のトラブル

親知らずの抜歯後の痛みはどのくらい続く?

親知らずの抜歯後の痛みはどのくらい続く?

「ズキズキ、ジンジン…」
夜、ふとした瞬間に襲ってくる痛み。
親知らずを抜いた後、最初の夜はまるで小さなトゲが心の奥まで刺さるような感覚に包まれます。

「これっていつまで続くの?」
「普通の痛みなのか、それとも異常なのか…?」
「仕事や学校、大丈夫かな…」

不安やストレスで眠れない夜を過ごしていませんか?

実は、親知らずの抜歯後の痛みには“波”があります。
最初の数日は痛みがピークに達し、その後徐々に和らいでいくのですが、痛みの感じ方や期間は人によって異なります。

あなたのその「痛み」や「不安」、ここでしっかり解決していきましょう。

抜歯後の痛みの原因

親知らずの抜歯後の痛みを引き起こす主な原因には以下のようなものがあります。

  • 組織の損傷・・親知らずを抜く手術の際に歯茎や周囲の組織が損傷します。これにより炎症が起き、痛みを感じます。
  • 炎症・・抜歯後の傷は炎症を起こしやすく、これが痛みの一因となります。
  • 感染・・抜歯後に適切なケアを怠ると感染が起こり、痛みが悪化することがあります。
  • 神経の刺激・・親知らずの位置によっては神経に近く、抜歯後に神経が刺激されることで痛みが生じます。

親知らず抜歯後の痛みの持続期間とその要因

親知らずの抜歯後の痛みは、生え方による個人差が大きいですが、一般的には以下のような期間で持続します。

痛みの持続時間

1. 初期の痛み(術後24〜48時間)

抜歯直後から2〜3日間が最も痛みを感じる時期で、特に術後24〜48時間以内にピークとなることが多いです。この時期には、鎮痛剤を服用し、冷湿布を行うことで和らげることが推奨されます。

2. 中期の痛み(3〜7日目)

抜歯後の4日目から7日目にかけて、痛みは徐々に和らいできます。この期間中に腫れも引いてきますので、日常生活に戻りやすくなります。しかし、まだ完全に痛みが引かない場合もありますので、無理をせず安静に過ごすことが大切です。

3. 遅発性の痛み(1週間以上)

一部のケースでは、1週間以上続くことがあります。この場合は、炎症が長引いている可能性や、新たに感染などの合併症が発生していることが考えられます。長引く場合は、再度歯科医の診察を受けることが必要です。

痛みの持続期間に影響を与える要因

1. 個人の体質

痛みに対する感受性や治癒力には個人差があります。例えば、体質的に痛みを感じやすい人や治癒が遅い人は、長引く傾向があります。

2. 親知らずの位置と抜歯の難易度

親知らずの位置が深かったり、埋没していたりする場合は、抜歯手術が難しくなります。難易度の高い抜歯手術は、周囲の組織に大きなダメージを与えるため、痛みが長引くことがあります。

3. 術後のケア

抜歯後の適切なケアが痛みの持続期間に大きな影響を与えます。例えば、指示された通りに鎮痛剤を服用し、冷湿布を行い、口腔内を清潔に保つことで、早期に和らげることができます。

4. 感染の有無

抜歯後の感染は痛みを悪化させ、治癒を長引かせることになります。感染を防ぐためには、抜歯後の適切な口腔ケアが欠かせません。感染が疑われる場合は、早めに歯科医に相談し、適切な治療を受けることが重要です。

5. 抜歯のタイミング

親知らずが炎症を起こしている状態で抜歯を行うと、痛みが強くなり、持続期間も長くなる傾向があります。そのため、痛みや腫れがひどくなる前に、計画的に抜歯を行うことが推奨されます

痛みの軽減方法と対策

親知らずの抜歯後の痛みは、適切なケアをすることで軽減できます。痛みを和らげるためのポイントを以下にまとめました。

① 冷やす(術後24時間)

抜歯後は 患部を冷やす ことで、腫れや痛みを抑えることができます。
方法 → 保冷剤や氷をタオルで包み、頬の外側から10~15分冷やし、少し休憩を挟みながら繰り返します。
注意 → 直接肌に当てると凍傷になる可能性があるので、必ず布で包んで冷やしましょう。

② 痛み止めを適切に使用

痛みが強くなる前に、 処方された鎮痛剤を正しく服用 することが重要です。
ポイント

  • 痛みが出る前に飲む(麻酔が切れる前がベスト)。
  • 医師が処方したものを指示通りに服用する。
  • 市販の鎮痛薬(ロキソニン、イブプロフェンなど)も有効。

注意

  • 空腹時に服用すると胃が荒れる可能性があるので、食後に服用を。
  • 指示された容量を超えないこと。

③ うがいをしすぎない

抜歯後の 血の塊(血餅=かさぶた) は、傷口を守る役割があります。
 方法: 食後は優しく口をすすぐ程度にする(強いうがいはNG)。
 NG行動: 強いうがいや頻繁なうがいは血餅を取ってしまい、 ドライソケット(激しい痛みを伴う炎症)の原因になります。

④ 柔らかい食事をとる

抜歯後は、刺激の少ない食事を心がけることで、痛みや腫れを軽減できます。
おすすめの食べ物

  • 温かすぎず冷たすぎないお粥、スープ、ヨーグルト
  • 豆腐やプリン、ゼリーなど柔らかいもの

避けるべき食べ物

  • 硬いもの(せんべい、ナッツなど)
  • 粘着性のあるもの(餅、ガム)
  • 刺激の強いもの(辛いもの、熱すぎるもの、炭酸飲料)

⑤ 睡眠と安静

抜歯当日は激しい運動や飲酒を避け、しっかり休むことが大切 です。
ポイント

  • 頭を少し高くして寝ると、腫れを抑えられる。
  • 血行が良くなると腫れや痛みが強くなるので、 長時間の入浴や激しい運動はNG。

⑥ 違和感や異常があればすぐに歯科医へ

以下のような 異常な症状が出た場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。
受診の目安

  • 強い痛みが4日以上続く、または増している
  • 口が開かない、頬が異常に腫れている
  • 発熱や膿が出ている

親知らずの抜歯後の痛みを軽減するためには、 適切なセルフケア と 無理をしない生活 が大切です。

  • 最初の24時間は冷やす
  • 痛み止めを適切に服用
  • 血餅を守るために強いうがいは避ける
  • 柔らかくて刺激の少ない食事を摂る
  • 十分な休息をとる

これらの対策を実践することで、痛みを最小限に抑え、スムーズな回復を目指しましょう。

抜歯後2~3日に強い痛みが起こったらドライソケットかも?

抜歯後、しばらく出血した後、傷口は血餅と呼ばれるかさぶたのようなもので覆われます。ただ、血餅で完全に傷口がふさがるまでの間は、うがいなどで血餅ははがれて取れてしまいやすい状態です。

血餅がはがれてしまうと、骨や神経が露出したかたちになり、強い痛みが起こります。これをドライソケットと呼びます。ドライソケットは鎮痛剤が効きにくいので、すぐに歯科医院に連絡しましょう。

歯科医院ではもう一度血餅を形成させるために、少し出血を起こさせる処置を行います。その後、血餅がはがれないように注意して、治癒を待ちます。

痛みが続く場合の対処法と注意点

抜歯後1週間以上痛みが続く場合は、必ず診察を受けるようにしましょう。

  • 医師の診察を受ける・・長引く場合や激痛が続く場合は、再度医師の診察を受けることをお勧めします。
  • 感染の有無を確認・・原因が感染である場合、適切な治療が必要です。
  • 自己判断で鎮痛剤の増量を行わない・・自己判断で薬を増量することは避け、必ず医師の指示に従います。

抜歯後の痛みを軽減するための日常生活での注意点

痛みを軽減し、早期回復を目指すためには以下の点に注意します。

  • 柔らかい食事を摂る・・抜歯後しばらくは柔らかい食事を摂り、硬い食べ物は避けます。
  • アルコールとタバコを控える・・アルコールやタバコは炎症を悪化させる可能性があるため、控えましょう。
  • 適切な口腔ケア・・歯磨きやデンタルフロスは優しく行い、抜歯した部位を刺激しないようにします。

まとめ

親知らずの抜歯後の痛みは、個人差や親知らずの生える状況によって大きく異なります。一般的には、初期の痛みが最も強く、1週間以内に和らぐことが多いですが、適切なケアを行うことで、持続期間を短くすることが可能です。長引く場合や異常を感じた場合は、早めに歯科医に相談し、適切な処置を受けましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 高槻クローバー歯科
院長 髙野 祐

2013年 岡山大学 歯学部卒業。2014年 岡山大学病院臨床研修終了

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高槻クローバー歯科

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック