歯と口の基礎知識

歯医者に通院すべき症状の目安とは?

歯医者に通院すべき症状の目安とは?

歯や歯茎に異常を感じても、忙しさや「そのうち治るだろう」という考えから、歯医者への通院を後回しにしてしまう方もおられると思います。特に虫歯は放っておくと悪化するしかありませんので、症状が進行する前に適切な治療を受けることは、将来的なリスクを大幅に減らすうえで大切です。歯医者に通院すべき症状の目安についてご説明します。

歯医者に通院すべき基本的な症状とは?

歯医者への通院が必要かどうかの判断は、多くの患者さんにとって悩ましい問題です。しかし、以下の症状が現れた場合には、できるだけ早めに歯医者を受診することが推奨されます。

歯の痛み

一時的なものではなく、継続的に痛みを感じる場合は、虫歯や歯の内部に問題がある可能性があります。

歯茎の腫れや出血

歯茎の腫れ、特に歯磨きや食事中に出血が頻繁に起こる場合は、歯周病の兆候であることが多いです。

歯がぐらつく

大人になってから歯がぐらつくのは、歯周病が進行しているサインかもしれません。

口臭や不快感

口臭や口内に不快な感覚が持続する場合、歯垢の蓄積や歯周病が原因となっていることが考えられます。

このような症状が見られた場合、早急に歯医者に通院することで、深刻な問題を未然に防ぐことができます。

歯の痛みがあるときに考えるべきこと

歯の痛みは、「そのうち治るだろう」と考えがちですが、痛みが長引く場合は早めに歯医者に相談することが必要です。

虫歯が進行している可能性

痛みがあるということは、すでに虫歯が進行している可能性が高いです。早期治療を行わないと、治療が難しくなるばかりか、歯の神経を抜く必要が出てくることもあります。

歯の根に感染が起こっている可能性

特に鋭い痛みが続く場合、歯の根に感染が起きている可能性があります。放置すると、感染が広がり、さらに深刻な治療が必要になります。

このようなリスクを避けるためには、痛みが出た段階で歯医者さんに相談し、適切な治療を受けることが重要です。

歯茎の異常が現れた場合の注意点

歯茎の健康状態は、歯全体の健康に直結しています。歯茎の腫れや出血、痛みが続く場合、次のような病気が疑われます。

歯周病

歯茎が腫れたり、出血したりする症状がある場合、歯周病の初期段階であることが多いです。歯周病が進行すると、歯が抜けてしまうリスクもありますので、早めの治療が大切です。

歯垢の蓄積

歯垢が蓄積すると歯茎に炎症を引き起こし、歯周病の原因となります。毎日の歯磨きと定期的なクリーニングで予防が可能ですが、症状が出た場合はすぐに歯医者さんに診てもらいましょう。軽い歯肉炎の場合は歯医者でのクリーニングでかなり改善します。

歯茎の異常は軽視されがちですが、放置すると重大な病気に進行する恐れがあるため、注意が必要です。

口臭や不快感が持続する場合は要注意

口臭や口内の不快感などの症状が長期間続く場合、次のような原因が考えられます。

歯垢の蓄積

歯垢がたまった結果、口臭や不快感が発生することがあります。特に歯磨きが不十分な場合、口内環境が悪化し、症状が悪化します。

歯周病

口臭は、歯周病の進行を示すサインでもあります。歯周病が進行すると、歯茎の炎症が広がり、歯周ポケットが深くなって治療が困難になる場合があります。

虫歯の悪化

虫歯が進行し、内部で感染が広がると、強い口臭を引き起こすことがあります。

こうした症状がある場合は、歯医者さんに相談し、原因を特定して治療を受けることが大切です。

定期的な健診の重要性と見逃してはいけないサイン

定期的な歯科健診は、歯の問題を早期に発見するために重要です。健診を受けることで、以下のような症状を見逃さずに済みます。

初期の虫歯

初期の虫歯は痛みを感じないことが多く、見た目ではわかりにくいです。しかし、健診を受けることで、早期発見・治療が可能です。

歯周病の兆候

歯周病は進行がゆっくりで、初期段階では気付きにくい病気です。定期的な歯医者さんでの健診により、早期に対策を講じることができます。

歯のぐらつきや噛み合わせの異常

歯のぐらつきや噛み合わせの異常も、健診でチェックすることが可能です。これにより、早期治療で問題を軽減することができます。

定期的に歯医者に通い、専門家の診断を受けることで、大きな問題を予防することができます。

早めに歯医者へ行くことで防げるリスクとは?

歯医者に早めに通うことで、多くのリスクを未然に防ぐことができます。以下のリスクは、早期の診断と治療によって大幅に減少します。

虫歯の進行

初期の段階で治療を受ければ、歯を削る量が少なく済み、虫歯が神経に達する前に治療が完了して、痛みや費用を最小限に抑えることができます。

歯周病による歯の喪失

歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶け、最終的には歯が抜けてしまうリスクがあります。しかし、早期治療を行えば、このリスクを回避することができます。

口内環境の悪化

歯垢や歯石が蓄積すると、口内環境が悪化し、さまざまな問題を引き起こします。定期的なクリーニングと健診で、口内を清潔に保つことができます。

患者さん自身の健康を守るためにも、早めの通院が重要です。健康な歯を長く維持するために、症状が軽い段階でも歯医者さんを訪れることを心掛けましょう。

まとめ

歯や歯茎に異常を感じた時には、出来るだけ早めに対処することで、大きな問題を防ぐことができます。特に、痛みや腫れ、口臭などの症状は見逃さずに、すぐに歯医者に相談することが大切です。また、定期的な健診も健康な歯を維持するために欠かせません。少しでも異常を感じたら、早めに歯医者を受診し、適切なケアを受けることで、お口の健康を守りましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 高槻クローバー歯科
院長 髙野 祐

2013年 岡山大学 歯学部卒業。2014年 岡山大学病院臨床研修終了

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高槻クローバー歯科

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック