
ある夜、歯みがきをしていたら「ママ、歯が痛い…」と子どもがポツリ。
その瞬間、あなたの胸がギュッと締め付けられませんでしたか?
「もしかして虫歯?」
「痛い思いをさせたくない…」
「乳歯だから大丈夫なの? それとも、すぐに歯医者へ?」
子どもの健康を守るために毎日頑張っているのに、もし虫歯だったら…と自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、大丈夫です。あなたはひとりじゃありません。
実は、多くのママ・パパが同じような悩みを抱えています。
本記事では、
- 乳歯が虫歯になったら本当に大丈夫なのか?
- すぐに治療すべきなのか、様子を見るべきなのか?
- 子どもに負担の少ない治療方法は?
こうした疑問にわかりやすくお答えします。
まずは、乳歯の虫歯がもたらす影響について知ることから始めましょう。
目次
乳歯の虫歯ってそんなに問題?
「乳歯はいずれ抜けるから虫歯でも大丈夫」という考えは本当でしょうか? 実は、乳歯の虫歯を放置すると、次のような影響を及ぼす可能性があります。
- 永久歯の生え方に悪影響 → 乳歯の位置がずれると、永久歯が正しく生えてこないことがあります。
- 噛み合わせの発達に影響 → 虫歯で歯が欠けたり抜けたりすると、噛む力の発達に影響を与えます。
- 痛みや食事のストレス → 痛みがあると食事が楽しくなくなり、栄養が偏ることも。
- 感染症のリスク → 重度の虫歯は歯の根に炎症を起こし、歯ぐきや全身に影響を及ぼすことがあります。
つまり、乳歯の虫歯を放置することは、将来の歯の健康にも関わる大きな問題なのです。
乳歯が虫歯になったら、どう対応するべき?
初期の虫歯(白濁や小さな黒ずみ)
- 進行を防ぐためにフッ素塗布を活用
- 食生活の改善(甘いものの摂り方を工夫)
- 正しい歯みがき習慣を徹底
中程度の虫歯(穴が空いているが痛みは少ない)
- できるだけ削らずに治療(シーラントやCR充填)
- 早めに歯科受診して進行を防ぐ
進行した虫歯(痛みがある・歯が欠けている)
- 治療の選択肢(神経の処置、抜歯の判断)
- 放置すると永久歯にも悪影響があるため早急な治療が必要
乳歯がむし歯になった場合の対処の手順
乳歯が虫歯になった場合に考えられる対処は下記のようなものです。
1. 歯科医院での診察
まず、虫歯になっているかどうかや、どの程度の虫歯か診断してもらう必要があります。乳歯は柔らかいので虫歯の進行が速く、そのまま放っておくと永久歯への生え変わりに影響が出る可能性があります。また、痛みが起こる場合もあるため、早めの対応が大切です。
2. 虫歯治療を受ける
乳歯がむし歯になっていて治療が必要な場合は、歯科医師と治療方法について話し合いましょう。乳歯の場合でも虫歯を削って詰め物をしたり、虫歯が進行している場合は抜歯が必要になります。
3. 日常の歯みがきを正しく行う
乳歯を虫歯にしない為には、毎日の歯みがきが重要です。特に乳歯がむし歯になった場合にはセルフケアが上手に行えていない可能性が高いため、歯科医院で歯磨き指導を受けるなどして、歯磨きの仕方を見直しましょう。
4. 定期健診を受ける
他の歯を虫歯にしない為にも、定期的に歯科健診を受けるようにしましょう。
5. 虫歯になりにくい食生活
だらだら食べる習慣がある場合は時間を決めて食べるようにしましょう。また、虫歯の原因になりやすい甘い食品や飲み物を避けるようにしましょう。
乳歯の虫歯が出来やすい場所は?
乳歯がむし歯になりやすい場所がありますので、その部分は丁寧に歯磨きしましょう。
乳歯の虫歯が出来やすい場所
- 奥歯の周り
- 上の前歯
- 歯と歯茎の境目の溝
1. 奥歯の周り
奥歯は歯ブラシが届きにくいのできれいに清掃することが出来ず、汚れがたまりやすい場所です。そのため虫歯になりやすいです。
奥歯の上の面(噛む面)も細い溝が無数にあり、汚れがたまりやすく落ちにくい場所です。
歯ブラシを面に対して真っ直ぐに当てて、毛先を小刻みに動かして、細い溝の汚れをかき出しましょう。力を入れずに軽く歯ブラシを毛先を当てながら小さく動かすのがコツです。
2. 上の前歯
上の前歯は虫歯になりやすい場所です。特に前歯の裏側は、甘い飲み物を飲むときに触れることと、甘い菓子が歯にくっつきやすい場所です。
歯磨きの時に、奥歯の噛む面同様、丁寧にブラッシングしましょう。
3. 歯と歯茎の境目の溝
歯と歯茎の境目の溝には汚れがたまりやすいので、虫歯のリスクが高い場所です。歯ブラシの毛先をピンポイントで当てて汚れを落としましょう。
仕上げ磨きも忘れずにしてあげましょう。
虫歯はどんなふうに進行していくの?
1.初期のむし歯(C0)
初期むし歯の場は削るなどの治療は行いません。歯にフッ素塗布を行って経過観察となります。
2.軽度の虫歯(C1)
軽度のむし歯は歯の表面のエナメル質がむし歯で溶けている状態です。エナメル質は人体で最も硬い組織ですが、虫歯菌の出す酸によって溶かされて虫歯になることがあります。
軽度の虫歯の治療は、虫歯になった部分を少し削り、レジンと呼ばれる歯科用プラスチックを詰めます。治療は1回で終わることが多く、時間もそうかかりません。
3.象牙質まで到達している虫歯(C2)
虫歯がエナメル質の内側の象牙質まで進んでくると、冷たいものを飲食した場合に痛みを感じることがあります。
象牙質の虫歯の治療は、虫歯を削ってレジンを詰める場合と、型取りをして次回の診療で詰め物を詰める場合があります。
4.神経まで到達した虫歯(C3)
象牙質まで到達した虫歯を更に放置してしまうと、虫歯は歯髄(神経)へと進んでいき、ズキズキと強い痛みを感じて夜も眠れないということが起こります。
虫歯で痛みが出ている場合は、神経を取る治療が必要になります。大人は神経を取ると全く痛みを感じなくなりますが、子供の場合は神経の再生の力が高いので、神経を完全に取ってしまわずに一部残して治療する場合があります。
5.歯のほとんどが崩壊している虫歯(C4)
虫歯を長く放置して治療しなかった場合に、歯の殆どが溶けたり割れたりして崩壊して、歯の根っこだけしか残っていないということがあります。このような場合には抜歯になります。
乳歯の場合は下から永久歯が生えてきますので、抜歯によってスペースが閉じてしまわないよう、スペースを確保する治療をする場合もあります。
乳歯の虫歯を予防するためにできること
おうちでできる予防策
- フッ素入り歯みがき粉を使用 → 毎日の歯みがきで歯質を強くする
- 仕上げみがきを徹底 → 小学生低学年までは親のサポートが必要
- 食事の工夫 → ダラダラ食べを避け、虫歯菌が増えにくい環境を作る
歯医者さんでできるケア
- 定期検診を受けて、虫歯の早期発見
- シーラント(奥歯の溝を埋める予防処置)を活用
- フッ素塗布で歯の表面を強化
子供が治療を嫌がって暴れる場合はどうしたらいいの?
小さい子供の場合、歯の治療を嫌がって暴れる時があります。その場合は歯を削るのは危険ですので、無理やり抑えつけて治療したりしないようにします。
大人になって歯科恐怖症とおっしゃる方の殆どは、子供の時に歯医者で怖い思いをした記憶があるようです。
お子さんが治療を嫌がって泣いたり暴れたりする場合は、抑えつけて無理やり治療するのではなく、虫歯の進行を止める薬を塗って、暫く様子を見ることがあります。
歯医者に慣れて泣かなくなった段階で再度治療が出来るか試してみます。
乳歯の虫歯治療で子どもが怖がらないために
「歯医者さんが怖い!」と泣いてしまう子も多いですよね。 でも、以下の工夫で子どもの不安を和らげることができます。
- 予防のために通う習慣をつける:痛くない段階から定期的に歯科に通う
- 「痛くない治療」から慣れさせる:フッ素塗布やシーラントなどの処置からスタート
- 親の安心感が伝わる声かけをする:「大丈夫だよ、一緒に頑張ろうね!」
まとめ

虫歯をきっかけに親子で歯を守る習慣を
- 乳歯の虫歯は放置せず、早めの対応が大切
- 適切な治療と予防で、健康な永久歯を育てることができる
- 子どもが歯医者を怖がらないように、楽しい雰囲気を作る
乳歯は、永久歯を迎える準備期間の大切な歯。 今のうちからしっかりケアして、子どもの未来の健康な笑顔を守りましょう!
乳歯はどうせ永久歯に生え変わるため、治療しなくてもいいのでは、と思われるかもしれませんが、乳歯の虫歯を治療しないと、永久歯の生え方に影響が出る場合があります。
乳歯を健康な状態に保つことが、健康な永久歯の萌出に繋がります。まずは虫歯になりやすい部分の歯磨きを丁寧に行うことから始めましょう。