歯科でのクリーニングで歯石取りをしたら、その後歯がしみるようになったことはありませんか？大きな歯石を取ったときに歯の表面が敏感になることがありますので、ご説明します。
歯石を取ったあとで、どうして痛くなるの？
歯科医院で歯石除去の処置をしてもらったあと、歯に痛みが出るようになったということはありませんか？歯石をとったあと、「歯がしみる」「歯が痛い」という症状が出る時があります。
歯石のつきやすい歯の根(歯根部)は、軟らかく刺激を感じやすい部分です。歯周病がやや進んでいる患者さんの歯石を除去すると、歯ぐきが健康的に引き締まり歯ぐきの腫れで覆われていた歯根部が露出します。そこに直接刺激があたるため、しみたり痛んだりすることがあります。
また、長期間にわたってついた大きな歯石を削り取ったときに、歯の表面が敏感になって、歯がしみたり痛みが出たりと、知覚過敏のような症状が出る場合があります。
こうした症状の多くは一過性で、だんだん軽くなりますが長期間おさまらない場合は、かかりつけの歯科医師に相談しましょう。
歯石を取らずに放っておくと歯周病の原因に
歯石の表面はザラザラで小さな穴が無数に開いています。そのため歯垢がつくと取れにくく、時間とともに歯垢の中に歯周病菌などの細菌が増えていきます。そして穴の中にも多くの細菌が棲みついています。
歯垢や歯石に棲みついている細菌は毒素を出し、歯茎の炎症を引き起こします。歯茎の腫れや出血などの歯周病の症状です。歯周病を治療せずに重症化してしまうと、歯周ポケットが深くなって歯を支えている骨が溶けていって、歯がグラグラになります。その後は自然に歯が抜けてしまうこともあるので、歯周病の治療は必ず早めに行わなければいけません。
歯石を取った後の痛みはどうしたらいい？
歯石除去の治療後に歯がしみたり痛みが出た場合、通常は2～3日程度でおさまります。しかし自然におさまらない場合は、他に痛みの理由があるかもしれません。歯石を取ってから2～3日の間は、まず以下のことに気をつけてみましょう。
歯にしみやすい食べ物は避ける
歯にしみやすいのは、熱いもの、冷たいものです。なるべく常温のものを飲食するようにして、痛みが出るかどうか様子を見ましょう。また、辛い食べ物や酸っぱいものなどの刺激の強い食べ物は避けるようにしましょう。
歯ブラシは毛先のやわらかいものを
歯の表面が削られて傷ついていますので、その部分を刺激しないように、歯ブラシはやわらかめを使って、やさしくブラッシングしましょう。
また、知覚過敏用の歯磨き粉を使うと治りが早い場合があります。※個人差があります。
歯石を取ったらしみる、痛いに関するQ&A
歯石を取った後の痛みやしみは、歯周組織の刺激によるものです。歯石の除去によって、歯ぐきの腫れが引き締まり、露出していた歯根部が刺激を受けることで痛みやしみが生じます。また、歯石の長期間の付着によって歯の表面が敏感になり、知覚過敏のような症状が現れることもあります。
歯石を取った後の痛みやしみは通常一過性のものです。一般的には2～3日程度で症状が軽減されます。歯周病が進行していた場合や、歯ぐきや歯根に他の問題がある場合は、痛みやしみが長期間続くことがあります。もし症状が長引く場合は、かかりつけの歯科医師に相談することをおすすめします。
歯石除去後の痛みが続く場合、以下の点に注意してみましょう。まず、歯にしみやすい食べ物や刺激の強い食べ物を避けることが重要です。熱い・冷たい飲食物や辛い・酸っぱいものを控え、常温のものを摂取して様子を見ましょう。また、歯ブラシには毛先のやわらかいものを使用し、歯をやさしくブラッシングします。知覚過敏用の歯磨き粉を使用することも効果的ですが、個人差があるため必ずしも効果があるとは限りません。痛みが持続する場合は、かかりつけの歯科に相談しましょう。
まとめ
歯石取りのあとのしみや痛みを抑えるためには、歯ブラシや歯間ブラシ、フロスなどでしっかり掃除する「セルフケア」を習慣づけることが大切になります。歯石が出来る前に、3ヶ月に一度くらいの頻度で歯科医院で歯のクリーニングを受けると、歯石の出来にくいお口の環境になります。
